食品用のラップは生活の必需品。
食べ残した料理を乾燥しないようにしておいたり、小分けして冷凍しておいたりと用途は様々。
ラップには高いもの安いものと種類がいっぱいあります。
ラップには材質が3種類あるのはご存知でしょうか。
ラップの材質は、用途に合わせて使い分けるのが良い。
材質の違いを含め、8種類のラップを比較しました。
ラップの材質は3種類、4タイプ
ラップは材質で分けると3タイプ。
ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンです。
一覧にまとめました。
材料 | 性質 | 特長 |
---|---|---|
ポリ塩化ビニリデン PVDC | 自己粘着性 耐水性 難燃性 ガスバリア性 防湿性 | 添加剤を加えると硬さを変えられる 目的に合わせて構造(特性)を変えられる |
塩化ビニル樹脂 PVC | 耐水性 難燃性 | 添加剤を加えると硬さを変えられる |
ポリエチレン PE | 耐水性 | 添加剤なしで加工できる 安価に製造できる |
材質はすべてラップの裏面に書いてあります。
ポリエチレンはいわゆるプラスチックと同じ材質。ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンの順に、Cl(赤矢印)が増えていきます。
Clは塩素イオン。このイオンが構造に入っていると、難燃性になります。
ポリエチレンは添加剤が入っているものと入っていないものがあります。
これらをまとめると、食品用ラップはポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン(添加剤入り)、ポリエチレン(添加剤無し)の4タイプがあります。
ラップの材質の違いで実際の使い心地はどう違うの?
気になる4種類のラップを2ブランドずつ使って比較しました。
比較したラップは8商品
比較した8種類の食品用ラップです。
商品名一覧
商品名と会社、材質、添加物をまとめました。
種類 メーカー 材質 添加物 参考価格
NEWクレラップ 株式会社クレハ ポリ塩化ビニリデン 脂肪酸誘導体、
エポキシ化植物油22cm×60m
298円
サランラップ 旭化成ホームプロダクツ株式会社 ポリ塩化ビニリデン 脂肪酸誘導体、
エポキシ化植物油22cm×50m
268円
食品用ラップ 日立化成株式会社 塩化ビニル樹脂 脂肪酸他塩基酸エステル、
エポキシ化植物油、他22cm×30m
90円
ピタッと貼りつくラップ 大和物産株式会社(輸入) 塩化ビニル樹脂 脂肪酸他塩基酸エステル、
エポキシ化植物油、他30cm×100m
198円
お徳用フードラップ 大創産業株式会社 ポリエチレン ポリグリセリン脂肪酸エステル 22cm×55m
100円
食品用ラップ 大和物産株式会社(輸入) ポリエチレン 脂肪酸エステル 22cm×100m
128円
NEWポリラップ 宇部フィルム株式会社 ポリエチレン なし 22cm×50m
128円
無添加ラップ 伊藤忠リーテイルリンク株式会社 ポリエチレン なし 22cm×40m
108円
人気のクレラップとサランラップの材質は、どちらもポリ塩化ビニリデン。容器への密着性が良いのが特長。
無添加が売りのNEWポリラップはポリエチレン。
ダイソーやプライベートブランドを集めてます。
ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン(添加剤入り)、ポリエチレン(添加剤無し)の4タイプに分類。
これらの使い勝手はどう違うのか?
さっそく検証しました。
検証した容器はガラスとプラスチック(PP)の2つ。
ガラスはもともと密着しやすい。
一方でプラスチックはラップがくっつきにくいので、敢えて両極端の材料を準備しました。
容器の中身には、色が分かるように黒いコーヒーを入れました。
比較の判定方法
比較結果は誰にでもわかるように。
今回の判定は、6つの項目について評価しました。
- 切りやすさ
- ガラス容器への貼り付けやすさ
- ガラス容器への密着性(傾け試験)
- プラスチック容器への貼り付けやすさ
- プラスチック容器への密着性(傾け試験)
- 10mあたりの価格
さて、どんな結果になるでしょうか。