電車が事故で不通!飛行機の登場時刻に間に合わない!!
そんなとき、あなたはどうしますか?
たまに耳にする非常事態。年末年始など繁盛記に起きると、ニュースになることも。
でも、自分に起こってみないと、あまり実感がわかないですよね。
今年、私が家族旅行でセントレアへ向かうとき、人身事故により名鉄の空港線が不通になってしまいました。
自宅を出る前に不通と分かっていれば車で行ったのですが、不通となったのは自宅を出てから30分後。出発前にわかるわけがありません。
さて、電車が止まっていて空港へ行けないとき、皆さんならどうしますか。
ここで大切なのは、いったん冷静になること。
1分でも構いません。いったん深呼吸しましょう。
私は今回は絶対に旅行へ行きたいと思い、何とか行く方法を必死に考えました。
その結果、事前にセントレアまでの様々な行き方を把握していた甲斐があって、今回はギリギリ出発時刻に間に合うことができました。出費はかさみましたが、可能な限り抑えることに成功。
これからの冬の時期、強風などによりセントレアの空港線が不通になることもあるかもしれません。
クレジットカードなどの国内/海外旅行保険にある、航空機遅延費用等補償特約。これは適用できないのでしょうか?
答えはNo。使えません。
もしかしたら一部のクレジットカードの付帯旅行保険には、今回発生した費用を補償するサービスがあるかもしれません。
少なくとも一般的な航空機遅延費用等補償特約は、あくまで飛行機が遅延したことによる乗り継ぎができなかったことに対する補償で、電車が遅延したことによるものではありません。
この記事では、私の経験談をまとめます。
本当は参考にならないほうが幸せですけど、万が一の時は参考にしてください。
目次
セントレアは空港までの行き方が名鉄のみ(バス、タクシー除く)
例えば羽田空港。
東京モノレールで行くつもりが、人身事故により不通。
たいていの方は「じゃあ、京急で行けばいいじゃん!」と思うはず。
はい、羽田空港の公共交通機関(バスを除く)は、東京モノレールと京急の2種類があります。
日本で乗降客数が年間2000万人を超える羽田空港、成田空港、関西空港は、どちらも2種類の公共交通機関(バスを除く)があるので、安心ですね。
次に利用者が多い年間1000~2000万人が利用する福岡空港、新千歳空港、伊丹空港、中部空港。
これら4空港の公共交通機関(バスを除く)は、残念ながら1種類しかありません。伊丹空港は大阪モノレールしかないし、新千歳空港はJR北海道のみ。福岡空港も地下鉄のみ、中部空港も名鉄のみ、つまりどこの空港も公共交通機関(バスを除く)が不通になると、バスかタクシーを利用するしかないということです。
過去に駐車場を調べたときに、空港の利用者をまとめているので参考にどうぞ。
これら4空港を頻繁に利用する方は、バックアッププランを考えておいたほうが良いです。もちろん、旅行先として使うときも。
電車以外で空港へ行く方法としては、お値打ちな順に第一候補がバスでしょう。第二候補がタクシーですね。
セントレアへの行き方:電車と他の緊急手段
名古屋駅からセントレアへ向かう(電車)
中部空港へ電車で行くとき、たいていの場合は名鉄名古屋駅が起点または通過点となります。
(一部は金山駅で乗り換えとかありますが、路線としては同じですので省略)
所要時間としては、福岡空港に次いで国内最短ですね。
セントレアHPより引用
名古屋駅から名鉄以外の方法はあるのか?
電車以外で名古屋駅からセントレアへ行く方法は、以下の2つ。
- 空港バス
- タクシー
バスを使って、空港へ行くことはできます。
でも結論を先に行ってしまうと、名鉄が不通の時はタクシーの一択です。
バスは安さが魅力なのですが、どうしても時間がかかるんですよね。
空港バス
バスを使うルートは現在2ルート。便宜上、ルート名を勝手に付けました。
- 名古屋駅からバスに乗る(栄ルート)
- あおなみ線で金城ふ頭駅まで行き、金城ふ頭駅から電車に乗る(金城ふ頭ルート)
栄ルート
この栄ルートの空港バスは名古屋駅始発、セントレア行きです。
便利ではあるのですが、栄駅まで一般道を走るので、時間がかかります。
慣れている方なら、地下鉄東山線で名古屋駅から栄駅へ行き、オアシス21 9番のりばから乗ったほうが早いですね。地下鉄代の200円が余分に加算されますが、20分ほど短縮できます。
土地勘のない方は、素直に名古屋駅から乗車したほうが良いです。
名古屋駅からセントレアまでの所要時間は約90分。
通常利用なら良いのですが、名鉄空港線が不通の場合の代替手段としては不適でしょう。
時刻表をこちらに載せますが、最新版は公式HPの時刻表でご覧ください。
金城ふ頭ルート
金城ふ頭は南からの名古屋へ入る玄関口。
そのあおなみ線金城ふ頭駅からセントレアへバスが出ています。
あおなみ線は15分おきに出発していて、所要時間は24分、350円。
バスは三重交通とJRバスの2つ。いずれも1000円です。
どちらも便数が少ないですが、JRバスのほうが多少多いかな。利用前に最新の時刻表を確認してください。
このルートも通常利用なら良いのですが、乗り継ぎがあり所要時間もかかるため、名鉄空港線が不通の場合の代替手段としては不適でしょう。
三重交通(時刻表)
JRバス(時刻表)
タクシー
空港へ行くといえば、定額タクシーでしょう。
もちろん通常のタクシーもたくさん走っています。
タクシーは名古屋駅からセントレアまでほとんど高速道路を走るため、所要時間は30~40分程度。
ただし、定額タクシーは事前予約が必要など、非常時には利用しにくいです。
定額タクシー
定額タクシーとして最も有名なのは、お値打ちなMKタクシーです。
他社より1~2割ほど安い。
定額タクシーの一番の課題は、事前予約(各社とも概ね2~3日前まで)が必須です。
この時点で、電車が不通の時の代替手段としては使えませんが、参考までに情報をまとめます。
名古屋駅は中村区。スタンダードで11500円ですね。ただし、高速代は別途、2000円ほどだと思います。
予約は公式サイトより行ってください。
一般のタクシー
万が一といえば、一番融通が利くタクシーですね。
200万人都市である名古屋の玄関口、名古屋駅にはタクシーがたくさんいます。
大雪の日などを除き、早朝深夜ともタクシーがいない時を見たことがありません。
通常は名古屋市内向けなので、セントレアへ行くお客さんは多くないでしょう。なんて言ったって、距離が50kmもありますからね。
タクシー料金を調べるサイトで運賃を検索してみました。
その結果、運賃が16610円ほど。高速代が2100円ほどかかるので、20000円を出せばおつりが出るくらいでしょうか。
名鉄で特急ミュースカイを使っても一人1230円。
緊急処置としてはありかもしれません。
とはいえ、ミュースカイで4人分だとしても5000円足らずで行けることを考えると、タクシーの20000円はかなりの高額ですね。
今日旅行へ行く必要があるのか?いったん冷静に。
不測の事態に出会ったら、冷静になることが大切
名鉄が不通になったとき、緊急の代替手段の料金と所要時間は理解できました。
バスは乗車時間が1時間半程度、待ち時間を入れると2時間以上。安くすむけど時間がかかります。
タクシーは電車とさほど変わらず、待ち時間もなし。ただし運賃が2万円。かなりの出費です。
もし不通になったらどちらを使うのか。
とその前に、いったん冷静になって考えましょう。
そもそも、今回の旅行は、緊急手段を使ってまで行く必要があるのでしょうか?
飛行機に乗り遅れたら、後続の飛行機を購入する?安く購入した場合、旅行費用より追加料金のほうが高くなっていない?
場合によっては、旅行を取りやめる(延期する)というのも一つの選択肢です。
例えば、週末1泊2日で行く予定だった国内旅行。
もし間に合わなかったら後続の航空券を取ることになります。
後続の航空券を購入しても、旅行時間が短くなってしまい、十分に楽しめないかもしれません。
飛行機とホテルさえキャンセルまたは延期ができれば、別の日に楽しむことができます。
例えば、ANAやJALの特典航空券なら、別の日の便を変更することも可能です。
また、今回のような電車が不通の場合は、変更不可の運賃であってもエアラインへ電話すると振替の対応をしていただけるかもしれません。(通常の乗り遅れは100%買い直しです)
冷静になるためには、事前の代替手段の下調べが必要です。
セントレアの場合は、私の体験談が参考になると思います。
私も一度立ち止まって考えた
まずは2~3分だけ冷静になって、今旅行へ行くべきなのかを考えましょう。
2~3分は多すぎ?30秒でも構いません。冷静になることが大切です。
私も焦る気持ちを抑え、考えました。
といっても、2歳児を含めて3人の子供を連れているので、長く時間を使うことはできません。
そして、1分後に結論を出しました。
今回は行くべき!
冷静になって考えた結果
私の旅行はこんな感じ。
- 1泊2日の熊本旅行。
- SL人吉の座席を予約済み。
- 家族5人での旅行(航空券自体は4人分)。
- 旅行時期は子供の学校が春休み。私は平日の年休を取得。
飛行機に乗れなかったら場合のリスクとして、
1と2だけなら、延期しようと考えました。
SLの予約はまたとればいいし、1泊2日の旅行が半日でも短くなってしまうのは痛い。
でも、3と4を考えると、延期はちょっと厳しい。
私の休みは何とかするとして、家族4人分の特典航空券を取り直すのも大変です。
春休みだから家族みんなで行けると考えたのに、いけなくなってしまうのは悲しすぎる。
ということで、多少リスクを背負ってでもなんとか行けるように、頭をフル回転して考えました。
ここからは、実際に名鉄が不通になったときの行動です。
私は一般のタクシーを利用しました。
家族旅行での名鉄が不通になった大事件(我が家にとって)
不通を知ったのは名鉄名古屋駅
最寄駅から名古屋駅まで電車で移動し、名鉄名古屋駅に到着したのは6時35分。
乗る予定のミュースカイは6時53分発なので、余裕を持って間に合います。
飛行機は8時出発。降りてから37分はやや短いかもしれませんが、航空券も持っているしSFCカウンターも使える。
何より慣れたセントレアなら迷うこともないから大丈夫。
とここで、構内の雰囲気がちょっとあわただしく、かつアナウンスが多いことに気が付きます。
(もともと名鉄名古屋駅はアナウンスが多いですが、いつもとは異なる雰囲気がありました。)
よくアナウンスを聞いてみると、
「大江と太田川間で発生した人身事故の影響により、ただいま常滑線の運転を見合わせております」
えええええっっ!!!!!!!
常滑線ってことは空港行き、わが家が乗る路線じゃないか!?
運転を見合わせているといっても、もうすぐ走るのか起きたばかりなのかがわからないので、とりあえずは窓口で聞いてみます。
この時点で6時45分。
すると駅員さんは、
「常滑線は不通です。乗らない場合は払い戻しします。」と。
そうですよね。別の場所で起きた事故の状況を、ここの駅員さんが詳しく知ってるわけがないか。
質問を切り替えます。
私「代替方法はありますか?代行バスとか出してますか?」
駅員さん「常滑線は不通です。乗らない場合は払い戻しします。」と繰り返すだけ。
はい、ここで何かを求めても、時間の無駄だということがわかりました。
(一応お伝えしておきますが、駅員さんを責めているわけじゃないです。わからない相手に答えを求めても仕方がないということです。)
10年前ならパニックになるところですが、事前によく調べたおかげで、ちょっと冷静になって考えることができます。
- 朝の時間帯はバスが少ない。
- そもそも、名古屋駅からセントレアへ1時間で行く方法はタクシーしかない。
- タクシーは出費が・・・
- でも、今回逃したら、行けるかどうかわからないな・・・
この時点で6時50分。
はい、1分で結論を出しました。
「一般のタクシーで行く」です。
タクシー乗り場で・・・
すぐに窓口で払い戻しをして、タクシー乗り場へ。
名鉄からタクシー乗り場は割と近い。
7時55分にはタクシー乗り場へ。
タクシーの運転手に聞いてみます。
私「タクシーでセントレアへ行きたいんですけど、いけますか?」
タ「・・・・セントレア?!行けますけど。。」
私「電車が止まってて、、、タクシーでおいくらでしょうか?」
タ「だいたい、15000~16000円でしょうかねぇ」
私「高速込みで12000円で行けないでしょうか?」
タ「・・・(ちょっと考えて)・・・いいですよ。」
交渉成立!
相場(定額タクシー)よりもだいぶ安くいくことができました。
普段は日本のタクシーで交渉しないのですが、今回は距離が距離。
さらに定額タクシーも走っている区間。もしかしたら、私の緊迫感がちょっと伝わったのかもしれません。
ちなみに、12000円というのは当てずっぽうではなく意図的です。
最初に聞いた価格よりもだいぶ安い金額ですが、定額タクシーが高速込みで14000~16000円。差額は3000円ほど。
定額タクシーは待ち時間が発生しますが、タクシー乗り場にいるタクシーなら待ち時間なし。
タクシーの運ちゃんにも長距離のお客さんはメリットあるはず。
このメリットを3000円と見積もったんですね。
もっと安くしてくれるかもしれませんが、私としては期待通りの金額になったので即決です。
6時54分頃、セントレアに向けてタクシーしゅっぱーつ!
道路は混雑なく、制限速度の安全運転で快調に走ります。
(気持ち的には飛ばしてほしいですが、そこは法律に従いましょう。)
タクシーの中で状況をチェック
タクシー内で名鉄の事故情報を調べてみました。
やっぱり事故だったんですね。
後日調べてみたら、ニュースのまとめブログに事故の話がまとめられていました。
私が空港に着いたのは事故が発生して21分後の6時35分。
さすがに復旧するわけはありませんね。
乗り合わせてしまった方たちには申し訳ないのですが、電車を待つよりタクシーを選んだ私の判断としては間違ってなかったようです。
セントレア到着、料金は?
7時34分、セントレアへ到着しました。所要時間は40分でした。
制限速度を守った安全運転の運転手さんでしたが、9割以上が高速道路なので早いですね。
お会計はもちろん12000円。現金で支払います。
ちなみに、実際にメーターを使った時のタクシー運賃はこちら。
16530円が通常、15370円は遠距離割引料金だと思います。
やはり、15000~16000円くらいなんですね。
運転手さんが相場を知っているということは、タクシーを利用する方がそれなりにいるのかもしれません。
無事に飛行機へ搭乗
空港に入ってからも最速で移動します。
子供たちがトイレへ行ったりと、空港についてからもバタバタでしたが、何とか搭乗時刻に間に合いました。
飛行機まではバス移動。バス移動はゲートの閉まるのが早いので、早めの行動が必要です。
セントレアのバス移動の搭乗口は保安検査場から近いので助かります。
飛行機を間近で見ることができて、子供たち大興奮。
この子を抱っこして名古屋駅を走り回ったのはかなり大変でしたが、喜んでくれる子供を見ると何だか達成感すら覚えます。
まとめ
私は家族旅行をする場合、空港への移動手段として必ず以下の情報を確保するようにしています。
- 計画した方法(今回は電車)以外に空港へ行くルートがあるか
- その場合の所要時間と金額はいくらくらいか
一人旅なら最悪のケースとして定価で航空券を購入することができるかもしれません。でも家族全員分の航空券を定価で自腹購入はさすがに厳しいです。海外だと一人片道20万、家族で60~70万円になりますから。
不測の事態に備えるのは、飛行機旅行に限った話ではないかもしれません。
でも特に飛行機で旅行をする場合、万が一を想定しておくと素早く対応できます。
飛行機が遅延して別の飛行機に乗り継げなかった場合は比較的補償がそろっています。
例えば、以前紹介した初年度無料のアメリカンエキスプレスゴールド。
海外旅行は乗り継ぎが発生する場合がありますが、乗り継ぎ保証が充実していておすすめです。
12月15日までキャンペーンをやっていて大型な還元を受けることができます。
でも、空港へ着くまでの電車が遅れてしまっては、何も補償を受けることができません。
その一番の手段が早めに空港へ行くことですね。
国内線は1時間半ほど、国際線だと3時間前に到着できるように考えると安心だと言われています。
今回のタクシーの交渉結果は、あくまで私と運転手さんとの交渉です。
誰でも12000円で行ってくれるわけではありませんので参考情報としてください。